灰皿の課題について
おさらいとして、今回の課題は、吸い殻のポイ捨てをどうしたら減らせるかということに着目して、公共の灰皿をデザインするというもの。
デザインをする前に、ぼくはどうしてもこのくだらない課題にモチベーションがあがらなかった。だって、ポイ捨てはもはや彼らにとっては習慣。それを変えるということは容易ではない。
でも、そんなこともいってられないので、いちよう考えた。
コンセプトはコーヒーとタバコ。ぼくもそう思うけど、コーヒーとタバコの組み合わせは最高!現にCoffee and Cigarettesって映画があるくらいだ。
つまり、コーヒーを飲みながらタバコを吸うという状況が生まれると仮定した。
また、どんなゴミが多くポイ捨てされてるかも調べた。やはりイギリスはだんとつで吸い殻。他の国は調べてないけど、日本も吸い殻が一番多い。やはり吸い殻は小さいから、彼らは気にせずポイってするのだろう。
吸い殻 No.1。言い換えると、他のゴミは少なからず吸い殻よりはゴミ箱にきちんと捨てられるといことが言える。
つまり、吸い殻と他のゴミを同時に捨てれるようにすれば、必然と吸い殻のポイ捨ても減るのではないかと思ったわけです。
そこで、デザインをするわけだけど、なんというか"新しいもの"みたいなものは作りたくなかった。新しいものをデザインしてもお金の無駄だしなって思ったし。人が、普段から目にしてるものを変えて、この問題を解決するのがいいかなって思った。
そこで、コーヒーとタバコということから、コーヒーカップに目を付け、それで、コーヒーカップに付いてくるスリーブをデザインしてみた。
発想はいたって単純。スリーブに吸い殻をいれる為の箱を取り付けるというもの。
たぶん、タバコ吸って、コーヒー飲むって同時に始めたら、タバコが先に吸い終わるだろう。それで、彼らは、ポイッとするわけです。
でも、このスリーブには吸い殻をキープできる箱が付いてるから、コーヒーカップと一緒にゴミ箱に捨てられるということ。
いたって、シンプル。
ターゲットとしては、歩きながら吸いながら飲みながらの人たち。
スリーブも2種類カフェに置いて、吸う人はタバコ用、吸わない人は普通のをとればいい。
ただ、こう思う人もいるかもしれない、飲み途中からタバコ吸いはじめて、飲むのと吸うの同時に終わったら、カップの方に吸い殻いれるけどなって。そうすればいいと思う。ポイ捨てしなかったら何でもいいと思う。
だから実際、ぼくは、すごく特定の人と状況しか見てないわけで、大きく変えるんじゃなくて、小さくてもいいから、変えることが出来ればいいなと思ってこのスリーブを作ってみた。
冒頭で話したけど、この課題は『公共の灰皿デザイン』。ということで、先生にだめだしをたくさんされた。もちろん知ってて、ぼくはデザインした、このスリーブはいわゆる公共の灰皿ではないということ。じゃ公共のためのじゃないのって何?その両者の違いって何だろうね。だって、機能は全くもって一緒だよ、吸い殻用のゴミ箱。とかいいつつも、完全に確信犯。だから、何とも言えない。でも、これが起きたのも、指導してくれる先生と週1でしか会えないってことが原因の一つだと思う。先生の数は多いけど、その分生徒も82人っていう大人数。基本グループに分けられて、ミーティングする。講評も同じくグループで。だから、他のグループのひとが何作ってるかぼくはまだ見たことない。
---------------------